窮屈な教育

中学生になったものの、なかなか学校が始まらない日々を過ごすKくん。彼は、朝も昼も毎日オンライン学習に参加して、一生懸命学習に取り組んでいます。「今日は、数学の◯◯をやろうと思います。」「◯◯が分からないから教えて欲しいです。」「そろそろ復習をやろうと思います。」Kくんは自分の勉強を自分でコントロールしています。

授業への参加も意欲的です。中1向けの授業だけではなく、なんと上級生向けの授業にも参加しようとするのです。もちろん理解するのは難しいようなのですが、もう一度聞くと分かるかもしれないと、後日に再びチャレンジしたりもします。そして、「前よりも分かった!」と嬉しそうな顔をします。

(※当塾では学習時間の一部を授業時間としています。授業への参加は自由です。自学年のものであっても聞きたいと思わなければ参加しなくてもOKですし、他学年のものであっても聞きたければ参加してOKです。)

そんな熱心に勉強に取り組むKくんですから、学校再開を心待ちにしているのだと思っていました。

「課題が出ても良いから、学校は始まらんといてほしい。」

予想に反して、Kくんはそう言うのです。やっと始まりそうな中学生活に期待を膨らませるどころか、彼は学校に何も期待していないのです。怒られるのが嫌だから行き、怒られるのが嫌だから授業を聞き、怒られるのが嫌だから宿題をする。Kくんにとっての学校とは、そんなところなのだそうです。

Kくんは、自分のやり方で学びたいのです。しかし、学校でそれは許されません。皆が一様に同じ内容を、同じペースで学び、同じ課題をやることが求められます。そして、そこから外れようものなら、怒られたり、低く評価されたりします。Kくんにはそんな学校が窮屈でたまらないのでしょう。

実は、窮屈さを感じているのはKくんだけではありません。多くの生徒がそのように感じていますし、中には今回の休校によって気づいた生徒もいます。

Yさんは休校が始まった当初、学校の再開を心待ちにしていました。しかし、今は違います。もう学校は始まって欲しくないと言います。自分のやり方で勉強するなかでYさんは気づいてしまったのです。学校での勉強がいかに窮屈だったのかということに。そして、学校に行かなくても十分に学べることに。

休校よる学習遅れをどう取り戻すのか?そのために、入学時期を9月に変更してはどうかという議論があります。個人的には、やってみたら良いと思う部分もありますが、あまり意味のない議論だなとも思います。やる気さえ育ったならば、半年で3年分を取り戻す生徒もいるのです。だから議論すべきは、入学時期をどうするかということではなく、いかにやる気を育てる教育に変えていくかということだと思うのです。それは、Kくんに窮屈さを感じさせるような、全員に一律のやり方を押し付ける教育でないことだけは確かだと思います。

とは言っても、学校制度が短期間のうちに大きく変わることはないでしょう。ですから、お子様のやる気を育むために、ご家庭の役割はとても大きいです。学校があろうがなかろうが、自らの勉強を自分でコントロールし、主体的に学ぶ。そんなふうに、お子様を育てていきませんか?

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