Mくんが合格を掴んだのは

生徒の成長

大きなチャレンジであった第1志望大学の受験で、見事に合格を掴んだMくん。彼は、およそ2年間の塾での学習を振り返ってこんなことを言いました。

「勉強方法を教えてくれるから、自分でできるのが良かったです。」

入塾前︎
  • 勉強なんて嫌いや!
  • 勉強はやらされること
  • 勉強の仕方に自信がない
︎入塾半年後
  • 価値を認めしっかり学ぶ
  • 勉強は自分でやること
  • 自信を持って勉強する

彼は、教わった学習法を塾だけではなく自宅でも地道にやり続け、ぐんぐん成績を伸ばしていきました。そんな地道な努力を続けられたのは、自律的動機づけが高かったからだと思います。自律的動機づけが高い生徒は、身につく学習法を受け入れ、懸命に実践しようとします。ですから、成果をあげられる可能性はとても高いです。

ただ、そんなMくんも最初からそうだったわけではありません。彼が入塾した高2の4月、彼の心の状態はあまり芳しくありませんでした。統制的動機づけがとても高かったのです。統制的動機づけである外的調整・取り入れ的調整がそろってとても高い状態だったことから、彼が身につく学習を受け入れるにはある程度時間がかかるかもしれないと思いました。

しかし、私の予想は大きく外れました。外的調整についてはなんと入塾後1ヶ月で劇的に改善したのです。その直接の理由は、自律性支援型の指導に心から安心したからなのだと思います。入塾直後、彼を担当した講師が当塾の卒業生であったことから、こんな質問があったそうです。「昔からこんなに優しい先生ばっかりだったんですか?」

彼が以前に通っていた学習教室の先生はとても厳しかったそうです。その教室で「勉強嫌いや!」と言ったところ、「勉強が好きな人なんかおらん!」と怒られたそうです。そんなことから、塾というのは嫌いな勉強を無理やりさせられるところなのだと思っていたようです。だからこそ、怒ることを用いない自律性支援型の指導に大きな安心を感じたのだと思います。

1ヶ月で劇的に改善したのちも、外的調整はじわじわと改善し続けました。そして、それに変わるかのように自律的動機づけがぐんぐん高まっていきました。高2の秋には統制的動機づけに変わって自律的動機づけが優位な状態になり、その後高3になってからも改善はずっと続きました。もともとは最も高かった外的調整は、彼が高3になった時点で最も低くなっていました。

「自分でできるのが良かった」などと彼は簡単に言いましたが、身につく学習を受け入れることや、自分で実行し続けることは簡単なことではありません。それを見事にやり遂げたのは、彼の学ぶ心の基盤、自律的動機づけが盤石なものに育ったからなのだと思います。

(Mくんが生徒の声を書いてくれました。)

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