バカの壁を読んで

どんな塾?

この夏休み、養老孟司の『バカの壁』という本を読みました。その中で「学習」とは本を読んで知識を蓄積するというイメージがあるが、そうではなくそれ自体またはそれにまつわる事を考えることが学習なんだと言っています。

勉強を見る立場にあって同じような感覚を覚えることがあります。例えば社会は暗記科目だと言う人がいます。しかし社会が本当に得意な生徒はただたくさん暗記しているだけではないのです。なぜそこで農業が発展したのか、なぜその人物が台頭したのか、なぜそのような社会問題が起きたのかなど、物事の背景にある因果関係を必ず考えています。このように獲得した知識について思考すること、それが学習だと思うのです。

養老孟司はまた、「知る」ということは自分がガラっと変わること、同じ世界でも見え方が変わってしまうことだと言っています。解らなかった事を考えに考え抜いて本当に理解できたとき、それまで暗かった視界がぱっと開けるような感覚になることがあります。理解できなかった幾つもの事柄、幾つもの問題が別々のものではなくて同一のものなのだと見えることがあります。本当の理解とはそういうものだと思います。

日々、生徒には考えることを求めております。時にはとても面倒くさくて疲れるものです。しかしその先にあるそれまでとは違った世界にたどり着くことができるようになってほしいと切に思います。

バカの壁 (新潮新書)
バカの壁 (新潮新書)

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この記事を書いた人
瀬角善郎

勉強を教える上での最終的な形は自分で考え、問題を解決できる生徒を育てることだと考えます。生徒には根気よく考え抜き答えにたどりついたときの喜びを味わってほしいと思います。その一助となれたらと思っています。

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神戸学習院

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